クーリングタワー(CTW)[充填剤]
クーリングタワー(CTW)=冷却塔とは
クーリングタワーは水が気化するときに周りの温度が冷える気化熱を利用した電気代がほぼかからない最もクリーンな水の冷却方式です。
ファンが回っているだけの電気代がほぼかからないクーリングタワーは、ヒートポンプや電気式チラーと比べても圧倒的に環境負荷がかからない方式です。
充填材は流体力学的に薄く均一に水が流れる構造になっています。
クーリングタワーに流れる水がファンによって吸い込まれた外気に当たり、水が蒸発=気化する際に発生する気化熱によって冷却水を作り出します。
つまり、クーリングタワーの充填材は、水が気化しやすく冷却水を作るための構造をしています。 ですので、クーリングタワーの性能は 水がきちんと流れていく充填材の表面積で決まります。
充填材が汚れる仕組み
クーリングタワーは水が循環しながら蒸発することで シリカ、カルシウム、マグネシウムなどの水の成分が濃縮していきます。 その濃縮した成分は充填材に付着します。身近な例で言えば、お風呂の鏡についた水滴が蒸発して鏡にうろこが残るのと同じ現象が起きます。
循環することによる配管などの錆も堆積していきます。
また、外気に常に当たっているので、外気由来の有機物であるヘドロや泥なども充填材に付着します。日光が当たることによってコケや藻が生えることも多いです。
充填材が汚れると
クーリングタワー充填材の表面に付着物が覆うと、冷却効率が下がります。なぜなら、付着物はヘドロや藻などの有機物か水由来のカルシウムやシリカなどのスケールですが、これら付着物は水を「保持」してしまいます。ヘドロにドライヤーをあててもなかなか乾きません。スケールも水由来なので水を取り込もうとします。つまり、充填材を付着物が覆うと付着物が水を保持してしまうため、同じ風量が当たっても気化しにくくなります。クーリングタワーの性能が充填材の表面積で決まっていますので、付着物が覆うと本来の冷却効率が出なくなっていきます。
さらに付着物が堆積すると、ファンで吸っても外気が中に入ってきにくくなっていきます。
その結果、新品の充填材であれば、夏場にINとOUTで温度差が5℃冷えていた冷却水が、充填材の付着物によって冷えなくなり、温度差が設計の5℃まで冷えなくなっていきます。

クーリングタワーが冷えなくなると冷却水が温度が上がることによって、冷凍機の凝縮器の回転率が上がり電気代が上がります。また、電気チラーやヒートポンプを使用している場合も同様に、入ってくる水の温度によって使用する電気量が変わってきます。
この冷却水の温度差を電気代に換算します。
クーリングタワーで失った熱量(エネルギー)は増えた電気代(エネルギー)とイコールです。
<定義>
1tの水を1度上げるために必要なエネルギー=1000 kcal :1kcal=4.184J :1kw=3600 J
<計算方法>
「総水量」×「1度上昇させるために必要なエネルギー」 ×「温度差」×「使用時間」
=総水量×「1000kcal×温度差×4.184J÷3600J」×温度差×24h×365d
=10181 kwh/年×総水量×温度差
<結論>
クーリングタワーのINとOUTの温度差がわずかでも縮まることで下記のように大きな電気代の損失に繋がります。

10tの保有水量の場合、温度が2℃違うだけで年間で203,620kwhのエネルギーロスです。
これを電気代が1kwh当たり20円として計算すると

10tの保有水量の場合、温度が2℃違うだけで年間4,072,400円の電気代がかかります。
これを二酸化炭素に換算すると

となり、充填材の洗浄はカーボンニュートラルの実現に寄与します。
従来の充填材のメンテナンス

そこで充填材のメンテナンスは非常に重要になります。
クーリングタワーの注意書きにも記載の通り、推奨は月に1回の洗浄です。
クーリングタワー充填材のメンテナンスは 高圧洗浄が主流ですが、充填材を高圧洗浄しても性能の5%しか回復しません。まず、高圧洗浄は面で当てないと効果を発揮しませんが、高圧洗浄を行っても「奥の面」は洗浄ができません。また、充填材の構造的にも、充填材は板と板を接着剤でつないでおり板と板の間に互い違いに突起があります。 高圧洗浄するとこの突起にぶつかります。つまり、手前3㎝、両側で5㎝ほどの洗浄しかできません。
充填材の奥行きは100㎝あるため表面積比で5㎝/100cm=5%しか洗浄ができない計算になります。
参考写真は普段お客様にて半年毎の高圧洗浄を定期的に行っているクーリングタワーの充填材を抜き出したものになりますが、写真を見ていただくとわかる通り充填材の両側面だけが付着物がついておりません。つまり、高圧洗浄では充填材の中まで届いておらず洗浄ができないのです。

しかし、高圧洗浄を行わないと効率が下がり交換が早くなります。 環境にもよりますが目安として
・毎月高圧洗浄+スラコン剤の投入 = 10年~15年で交換
・毎月高圧洗浄+スラコン剤はなし = 5年~10年で交換
・高圧洗浄なし+スラコン剤の投入 = 5年~10年で交換
・高圧洗浄なし+スラコン剤はなし = 3年~5年で交換
となり、クーリングタワーの充填材の交換には多大な費用が掛かっていました。
化洗研の充填材の洗浄再生について
化洗研のクーリングタワーの充填材の洗浄は、高圧洗浄では落ちない
・10年以上使用した充填材を内部まで100%付着物を除去して新品同様の性能にします。
・シリカ、錆、有機物がどれだけついていても必ず新品同様の表面積にします。
| 洗浄前 | 洗浄後 |
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また、現地にて交換作業を行った際に内部の清掃やピットの清掃も行います。
| 洗浄前(CTW内) | 洗浄後(CTW内) |
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| 洗浄前(ピット内) | 洗浄後(ピット内) |
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<工場A 実績例>
| 洗浄前クーリングタワー内風量 | 0.248 [m/s] |
| 洗浄後クーリングタワー内風量 | 3.830 [m/s] |
| 充填材付着物量 | ||||||
| 充填材種類 | 下段L型 | 下段通常型 | 上段通常型 | |||
| 洗浄前重量 | 15.0 [kg] | 17.0 [kg] | 16.5 [kg] | |||
| 洗浄後重量 | 11.0 [kg] | 11.5 [kg] | 11.5 [kg] | |||
| 1台当たりの個数 | 4個 | 4個 | 8個 | |||
| 1個当たり削減重量 | 4.0 [kg] | 5.5 [kg] | 5.0 [kg] | |||
| 種類ごとの概算削減重量 | 16.0 [kg] | 22.0 [kg] | 40.0 [kg] | |||
| 充填材付着物トータル削減重量 | 78.0 [kg] | |||||


| クーリングタワー内付着物重量 | |
| 土嚢袋1個の重量 | 4.0 [kg] |
| 土嚢袋の数 | 8袋 |
| 土嚢袋の数 | 32.0 [kg] |
| 合計削減重量 |
| 110.0 [kg] |
化洗研の充填材の洗浄再生提案
化洗研のクーリングタワー充填材洗浄再生の通常のスケジュール
[初日] 充填材抜き取り+弊社研究所に発送+クーリングタワー内部洗浄
[2日目~5日目] 充填材の洗浄
[6日目] 充填材の返却発送
[7日目] 充填材の組付け作業


上記スケジュールを基本として
①長期定修前や長期連休中の充填材の再生
②冬場の充填材の再生
③複数セル、複数台の場合、一部だけ停止させ順番に充填材の再生
をお勧めしております。
②の冬場であれば、クーリングタワーにINの温度そのものが20℃を切っていることが多く、充填材の引き取り洗浄中も充填材はなしで循環しても外気で問題なく冷えるためラインを止めることなく洗浄が可能です。
③の複数セルもしくは複数台の場合は夏場でも問題ありません。
※充填材を取り外さない夏場用の緊急現地薬剤洗浄も行えますが回復率は40%~80%前後です。
現地洗浄実例をご参照ください。
備考
※丸形の場合には、現地洗浄をお勧めしておりますので現地洗浄をご参照ください。
※洗浄スケジュールなどはご相談ください。
※現場によっては足場を組む必要があります。
※天候によっては作業日変更になる場合がございます。
・開放式、密閉式どちらのクーリングタワーも対応可能です。
テスト洗浄
クーリングタワー充填材の付着物は多くの場合、水の成分と外気からの有機物、錆で構成されており、特殊な環境下でなければ同じ薬剤・同じ方法で新品同様にすることが可能ですので、クーリングタワーの図面をいただければテストなしでお見積りすることが可能です。
特殊な環境下でご使用のクーリングタワーで、テストが必要な場合はお問合せください。








